今日は職人さんに仕事まわしの一日。
昨年から各職人さんの環境は変わりました。
ものづくりの環境がこれまで通りという方は少なく、多くの方が変化に対応していこうともがいています。
それぞれのスピードで。
今日訪れた職人さんは、朝市火災で仕事場兼ご自宅を焼失し、9月の豪雨災害でも危うく被災という境遇の方です。
一方で、昨年からお互いに励ましあってきた同志でもあります。
実際、昨年2月頃に「俺、またやるさけ」(方言で「またがんばるからよろしくね」)と言われたときは、心が震えました。
そんな職人さんの、本日の塗師風呂の中身がこの写真です。
塗師風呂とは湿度を与えた部屋で、漆の硬化のために使用されます。
昨年から細かいものも触り、決して整然としているとは言い切れなかった職人さんの塗師風呂。
でも今日は当社のiro椀が整然と並んでいました。
これが本来の姿です。
こうして職人さんが手際よく仕事をし、毎月のスケジュールを立てていくのです。
職人さんの暮らしがまた一歩、元に戻り始めたと感じたので、ついパシャリ。
皆さまから見ると、まだまだ歩むスピードは遅いと思います。
でも、当社の仕事をしてくれる職人さん方はそれでいいと思います。
自分たちが納得して歩んでいくために。
これからも一歩ずつ、やっていきましょう。