輪島塗を生み出した、能登半島の恵み

特徴・歴史・環境

輪島塗とは

「素地が木地であること」

「布着せしていること」

「地の粉下地であること」

この3つの条件を満たして
ここ輪島で制作される漆器が
輪島塗と呼ばれ
重要無形文化財に指定されているのが
伝統工芸「輪島塗」です。

歴史

縄文時代前期(約5000年前)の頃から、漆器の伝統を脈々と受け継いできた場所
それが能登半島であり輪島塗だといわれています。
江戸時代中期から後期にかけて、堅牢な塗りを生かした華麗な沈金技法の採用などによって全国的に知られるようになり、
近代になると蒔絵技法が導入され、塗り・加飾ともに輪島塗の名が全国に知れ渡るようになりました。

特徴

輪島塗の特色はなんといっても堅牢な下地にあります。
下地は、木地のうえに地の粉と呼ばれる「珪藻土の焼成粉末」を漆に混ぜて塗る「本堅地の技法」で作り上げます。
微細な孔をもつ 珪藻殻の粒子に漆液がよくしみこみ、科学的にも安定した材質となることが確かめられています。

輪島塗を生み出した豊かな土壌

能登半島の美しい環境

輪島塗が生まれた場所

石川県、能登半島北部に位置する輪島市。海と山の幸に恵まれた里として、江戸時代までは北前船が盛んに行き来をし、当時の日本の物流の重要拠点として栄えた。長い歴史の中で育まれた伝統文化が数多く残る。